はじめに

いいプログラムってなんでしょう?

正解です。
特に、ハードウェアに近い部分のデバイスドライバや、ハードウェア能力を可能な限り引き出す必要があるゲームのプログラムなどはこれらの二つ─速い、小さいが重視されるでしょう。私も一時期ゲームプログラマとして生きる糧を得ていましたので、いいプログラムというと、こういうことを思い浮かべたものです。

でも、ここで扱う「いいプログラム」は、それらを追求しません。ここで扱う「いいプログラム」とは…

のことを指します。
全編に渡っての前提として「ソースコードは他人に読ませるものだ」というポリシーがあります。
たとえ個人でしかつかわない小さなツールだとしても、たとえば作成から1年後の自分がそのソースコードを見て、容易に理解して修正や変更ができるかということを考えてください。
その場合は、「すっかりこのプログラムのことを忘れている自分」に対して読ませるものなのです。

ここでまとめる事柄は、全くのプログラミング初心者の方には実感として理解しやすいことではないかもしれません。むしろ、ある程度痛い目にあったことがある方、つまり初級を脱しようとなさっている方に対してささげるものです。書いてあることに対してきっと肯いていただけることでしょう。中級、上級プログラマの方も、おさらいの意味でお読みになると有意義だと思います。

そして初心者の方へ。
きっと痛い目に遭う時がきます。でも、同じプログラマ(現在は私はプログラマとは言えない職種に就いていますが)として、なるべく同じ苦労はして欲しくありません。
プログラム作成を少しでも知的な作業にするために、ぜひ一度お読みください。
ここでまとめていることは、将来のあなたにとってきっと有意義であると信じています。バグを出して困ったら、あるいはどんな風にプログラムを作ろうか困ったとき、その指針の一つとして、ここにある情報を活用していただければ、私は幸せです。


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