納涼 奥鬼怒那須 平家落武者と殺生岩地獄 8/19/2000 〜 8/20/2000

私の会社にはライダーが何人かいて、「地獄」と称するツーリングに定期的に出かけております。
今回の幹事…総長は私でした。
総長の権限として、「ルートを決める」「宿を決める」「期日を決める」「先頭を走る」てのがあります。
え。それは義務だろうって?(笑)
いやでもほら、幹事っていうと大変そうですけど、総長っていえば偉そうじゃないですか(笑)
実際、地獄の中では総長が一番エライことになっております。
今回企画したのはタイトルの通り。全員無事、霊だの鬼だのに引っ張られずに帰ってこれるでしょうか(笑)
2000年の8月19日、09:30AM、長岡発。
結構ヌルい集合時間です。これは、加茂市、三条市、新潟市などの遠くから来るひとを考慮してのことです。
あと、私のバイクは早朝エンジンかけるのはちょっと…(^^;
私はこの日の朝飯は集合時間への途中にある吉野家で牛鮭定食を食べました。

今回のゲスト、GPz900ニンジャに乗る佐藤さんも無事合流。
ZZRに乗るハンドル「乙乙尺」さんが5分くらい遅刻。
…その代わり奥さんも一緒だった(笑)
彼の奥さんもライダーなのですが、諸般の事情で今回はお休み。
ちなみに参加バイクは、排気量順に、ZXR1100、GPz900、ZZR400、CB400、Goose350、Eliminator、RMX250。
各自セルフイントロダクションがすんだ所で、さあ高速へ。

高速道路は、バイクのタイプがいろいろなこともあり、集合して走行しません。
途中のSAなどで落ち合うことにして、そこまでは各々のペースで走ることにしています。

さすが、リッターバイク軍団の独壇場ですね。
400ながらエアロダイナミクスに優れたフルフェアリングに身を包むZZRも速いです。
私はひたすら100Km/h巡航。
最初は総長ということで先頭を走っていたのですが、みんなに抜かれ、私の後ろはオフロード車のRMX250のみでした。

私のバイク、出そうと思えば175Km/h程度は出るのですが、正直言って人間がツライです。
巡航としては110Km/hがいいところ。130も出すと、風きり音や風圧もさることながら、空気抵抗に打ち勝つためにエンジンがパワーを搾り出し、耳元でうなる風を圧するエキゾーストノートを叫びます。
その迫力たるや、まさに咆哮。とても350ccしかないエンジンとは思えません。
──要するに、疲れるんです凄く、精神的にも(^^;

さて、高速を沼田ICで降りて、道の駅で一休み&昼食。
吹き割の滝を見学しようかとしてたんですが、時間が押したのと、休みが小刻みになるとツーリングのリズムが崩れるとのことから、総長の権限で吹き割りの滝は通り過ぎることに決定。
ふふ。総長の決定にはだれもサカラエナイのだ。
R120をひた走ります。栃木県に入るころから、肌寒くなるような気温です。
相変わらず天気はいいのですが。
そして、往路のスペシャルステージ(?)、林道奥鬼怒川線です。
実は入り口を間違えて行き過ぎてしまい、ZRX1100の「小林虎噴射」氏に先導してもらったりしました。(^^;
林道といっても舗装されており、ロードバイクでも充分はしれます。
画像は、中央あたりの休憩地点から撮ったもの。けっこう綺麗です。
案内板によれば、全長は24.8Km。
地図で調べたときは6キロ程度にしか見えませんでした(おかげでスケジュールがちょっと狂った)が、なかなかどうして長大な林道でした。

こういったタイトなワインディングこそは、私のGoose350のような軽量バイクの切れ味が最も際立つステージです。
ここも、各自、自分のペースで走ることにしていたので、私は下りは全開で…と行きたいところでしたが、今回は総長ですし、怪我しちゃいけません。
服装も、まったく「涼しさ/楽さ」追求なカッコをしていた(要するにヘタレコーナリングしかできない)ので、さすがに全開とはいけませんでした。
でも、こういった道を自分のペースで走るというのは、どんなバイクであれとても楽しいことです。

まあ、自然に近い林道なので、毛虫とか尺取虫が落ちてくるというハプニングもありますが(^^;

奥鬼怒林道を抜けると、そこは川俣間欠泉です。
林道を抜けたところに橋があり、そこから見物できます。
でも残念ながら、しばらく待ったのですが、吹き上げる姿は見れませんでした。
なんでも、現在修理中だそうで、修理が終わると橋の上まで吹き上がるそうです。
え?修理…?そんなのアリ?(笑)

右の画像は橋の上から映したもの。
セメントで固めてあるとこから吹き上げるそうです。
しかしこうなってしまうとあんまりありがたみは感じなかったり(笑)

吹き上がるとこは見れませんでしたが、しかし橋の上からの景観はなかなかでしたよ。

RMXに乗る「女」氏(注:男性)はここでお別れ。
なんでも別に飲み会が入っているのだとか。ご苦労様です。

こんどは県道23号をひた走ります。
次の目的地は川治ダム。
ダムの高さは資料によれば約140メートル。
画像ではそんなでもないかもしれませんが、実際に見ると目もくらむような高さです。
140メートルよりも高く見えます。

ダムの壁の真中へんにある、二つの小屋みたいなもの。
これ、二階建てなんです。そう思って全体の大きさを想像してみてください。

こんなもの、よく人間が作ったなあと、感心してしまいます。

ダムをみたら、今日はここまで。湯西川温泉にある宿に向かいます。
今回の宿は「湯西川国際観光ホテル」
なかなか風情がある宿でした。
宿泊する部屋は6人ということもあり、非常に広く、座敷だけで3部屋、それに窓際に洋間が一部屋、あとは板間とバストイレつき。
ちょっと古いのが玉に瑕ですが、まあ地獄にふさわしい部屋といえましょう。(誉め言葉ですよ!)
食事は宴会場に囲炉裏があるという独特なもので、「平家お狩場焼」というのだそうです。
へらがありますが、これは味噌が縫ってあり、これを舐めながら酒を呑むとこれがめちゃくちゃ旨いです。
料理の写真は、これは当初並んでいたもので、このほかに何品か出ます。
串ものが料理にあり、それを網の上であぶって食べます。

ちなみに、メニューによれば
  • 食前酒…山ぶどう酒
  • 先付…下野…読めん、達筆すぎる(^^;
  • 炭火焼…平家山盛り味噌一升べら
  • 小串…蓮、烏賊、みたらしいいも、鰊
  • お造り…八汐鱒、蒟蒻
  • 煮物…涼風素麺
  • 一口…玉子豆腐
  • 酢物…湯葉胡瓜
  • 陶板焼…地鶏玉味噌
  • 涼味桶…栗山牛冷しゃぶ
  • 冷し鉢…滝川南京豆腐
  • お食事…山菜飯
  • 汁…けんちん汁
  • 読めん(^^;…二種
  • 水菓子…山ぶどうかん
調理長さん、ごめんなさい。達筆すぎて読めないメニューがあります(^^;
味は上品で、そこそこボリュームもありました。
何より味噌が旨い!お土産にないかと訊いたのですが、残念ながら、食事として出している味噌は売っているものにさらに色々なものを調合してあるそうで、それと同じ物は売り場にはありませんでした。

恒例の部屋呑み会。
無断で(笑)もちこんだ酒とつまみを呑みながら馬鹿話に花を咲かせます。
左のは、ホテルで出たウーロン茶なのですが、あとはみんなお酒。
呑みが足りないヤツから玉砕していきます(ぉぃ)
明けて、20日。
Eliminatorに乗る「交流整流器」氏は途中でお別れです。
そして5台になったわれわれは、那須を目指します。最初のステージは日塩もみじラインです。
この区間はフリー走行にしました。
ワインディングもイイカンジですが、景色も素晴らしいものがありました。
あいにくの霧でしたが、きっと紅葉の時期は鳥肌モノの美しさでしょう。

下にドゥカティを追走。
ふ…膝を擦れないドゥカティなんて…( ̄ー ̄)

本当は道の駅までずっと行く予定だったんですけど、ちょっと道がわかりにくいかな、と思って途中の安全地帯で休憩。後続を待ちます。
そしたら、その安全地帯にはこんなクルマもありました。
なかなか見れないシーンだと思います。思わず撮影。

那須にいったらものすっごい霧&霧雨。
山頂に行くのを断念しました。…だって路面が見えないんですよ(^^;
しかし殺生岩は見てきました。地図では殺生岩ってありましたが、現地の看板は殺生石でした。

霧深いとこに鎮座する殺生石。
実は霧が深くて、どのへんが殺生石なんだかよくわからなかったり(^^;
画像からも凄く霧が濃かったのが判ると思います。
立ち入り禁止の看板が、なかなか雰囲気をだしています。
あとは帰路となります。
高速に行き着くまで渋滞に巻き込まれて油温が上がってえらいことになったとかいろいろありましたが、なんとか那須ICから高速に乗りそこから200Km以上を高速で帰ります。
その渋滞が原因で、ずいぶん帰りはスケジュールが押してしまいました。
一人、帰りの高速道路で、覆面パトカーに停められるも指導で済んだという、不幸中の幸いなこともありましたが、全員が無事に帰還。
けっこう走行距離が伸びた地獄でした。