ミシュラン POWER5 - BMW R1250RS
2021年10月24日


純正のメッツラーのロードテックZ8Mインタラクトに1万キロ乗って、後輪に異物がガッツリ刺さっていたので(空気は抜けてなかったですが不安)、それを機に交換しました。

皮剥きを終えた状態の前輪。

空気圧は、車両指定の空気圧でまず試しています。
POWER5に乗ると、Z8Mはツーリングタイヤだったんだなあと思い返しますね。
タンデムしないで、POWER5タイヤの性能を十二分に活かすなら、車両指定純正空気圧(タンデム考慮して高め)よりはちょっと低めのほうがいい感じはします。
ただ純正空気圧でも、Z8Mと比べればそりゃ十分以上に高性能なわけで、他のスポーツタイヤから乗り換えて性能重視で比較するならともかく、ツーリングも行くし街乗りでの燃費も多少はね、というルーズな向き(私です)なら、まあ指定空気圧でもアリはありかな…。
空気圧はそのうちぬけるので、交換したばかりのときは指定空気圧くらいでもいいのかもしれません。

路面はあいにくセミウェットが多かったのですが、まずまず走りこんでみました。
乗り心地は、純正のZ8Mのほうが良い感じです。
POWER5は乗り心地は悪くはありませんが、Z8Mよりずっと情報量と解像度高くハンドルと尻に路面情報を伝えてきます。路面のザラつき感、ウェットの状況とか。ギャップのショックもPOWER5のほうがちょっと強いかな。あくまでも比較すればですよ。乗り心地が悪いわけではありません。
R1250RSとの組み合わせの場合はサスのモードをROADにしているとほぼ乗り心地は変わらないかも。DYNAMICにすると変わるのわかります。

POWER5はスポーツタイヤなので、そっち方向のインプレも。
峠道では、曲がりたがるというより倒れたがる感じがします。バンク角の調整がしやすい。
曲がり性能というのかな、勝手にグイグイ曲がっていくような、一部のハイグリップタイヤみたいな「うわー曲がるわヤベエ」みたいな感覚はありません。
落ち着いていて、しっとりと意図通りに曲がっていきます。曲げやすいですが、ライダーの手の中にいてくれます。
フロントは下りでブレーキングしながらのバンクでも素直で、ライダーの狙い通りのバンク角度まで自然に(急にではなく)倒れようとするきっかけを作ってくれます。
R1250RSはその巨体と重量に比して意外にバンクさせやすいバイクなのですが、相性はいいと思います。
下りブレーキングしながらの、結構ハイスピードなコーナリング入り口でもフロントタイヤの変形してる感じが自然で、でも変形してる感じは伝わってきて、「おお確かにグリップしてる!」という感覚が手のひらに返ってきて頼もしいです。

皮剥きを終えた状態の後輪。
前後輪とも一応端まで皮剥きしました。

ペッタリとゴム質で貼りつくようなフィールはなく、触ってみても結構サラッとしてます。若干粘着力もありますが。
高負荷をかけるとドレッドがちょっと変形して接地面積でグリップ稼ぐ感じでしょうか。

後輪の感触も、すげえ曲がるというより、よく倒れる、という感じです。
最新スポーツタイヤのわりに曲がりたがらない…というか自然というか素直というか、ライダーの意図より曲がりすぎるようなことがない。
語弊がありそうなので強調しますけど、ちゃんと曲がりますよ。曲がりやすいです。ただスポーツタイヤ履いた時って演出的に「うっわ曲がるわ」みたいな印象があるものなんですが、そういうのがないだけです。
ツーリングタイヤのZ8Mからの履き替えでも、曲がり方に違和感を覚えない。
これはすごいですよ。
公道用でツーリングもするけどスポーツ走行も結構楽しみたいって向きにはドンピシャマッチだと思いますわ。

で、Z8Mと比べて曲がり方に違和感ないとはいっても速度域は全然違うわけでして。
そんな速度でZ8MならDTCがパカパカ作動してたりABSがヴーって作動してたはずの速度域でも全然こない。(いやちょっとは来る)
要するにツーリングタイヤのZ8Mでフツーに走ってるのと同じ感じの気軽さで、それよりずっと速く機敏に走れてしまう。
つまりツーリングペースならずっと余裕が大きいということです。

一応端まで剥けてるリア。

今回走ったステージは、セミウェットだったりドライだったり日陰だったり落ち葉が落ちていたり路面が荒れていたりといろいろシチュエーションが詰まっていました。
だいたいどのステージでも、十分以上なグリップ力と、路面状況の把握しやすさで、リラックスしてファンライドできました。
乗り心地も決して悪くなく、長距離でも疲労しなそうです。
R1250RSにPOWER5、相性いいと思います。おすすめ。


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