BMW R1250RS ご紹介
2019年11月23日

(インプレ・インプレッション・レビュー)
ハーフカウルのバイクが欲しいという思いがあって、国産だとみつからない…、CB1300スーパーボルドールが数少ないハーフカウルバイクなのですが、重量がかなり重いこともあり躊躇していました。
が、Twitterで交流がある友人が「こんなのどうよ」と紹介してくれたのがこのR1250RS。
あっこれ好み…。 GSX-S1000Fもかなりお気に入りなのですが、乗るだけ乗ってみよう、と思ってR1250R(RSの試乗車はなかった、でもまあエンジンは同じ)を近所のBWMバイクディーラーで試乗。
うーん、まあこんなもんか、乗り換えたとしてパワー感などでストレスはないな、と確認して、2年間乗ったGSX-S1000Fとお別れして、R1250RSを迎えました。

BMWのカテゴリー分けでは「スポーツモデル」に属するこのバイク、乗った印象としてはスポーツ走行も結構イケるツアラーという感じです。
FZS1000の正常進化系な感じ。スポーティさと落ち着きをうまくバランスしています。
コーナーへの飛び込みなどの乗り味は、前愛車GSX-S1000Fより前々愛車FZS1000に近い感じです。
GSX-Sは前輪からスゥッとインに入っていき大排気量直四横置きとは思えない鋭さと軽さでコーナーをクリアできました。
R1250RSは前輪と後輪の両方で曲がる感じ。スゥッ、シュッではなく、ギュゥーン、グィーンと曲がる。後輪主体で曲がっていたFZS1000を思い出します。

車重は250Kgあり、これはGSX-Sよりも35Kg以上重く、FZS1000より20Kg近く重いのですが、GSX-Sほど軽々ではないもののFZSより軽く感じるくらいです。
歩いての取り回しも、そりゃ軽くはないのですが、あまり重くも感じません。
足元に搭載された水平対向エンジンは、上方向に重い構造物がないため極めて低重心になっていて、これがライダーからのアクションの伝わりやすさに効いています。
スーパースポーツバイクやストリートファイターのような軽快感こそありませんが、全く鈍重ではありません。ワインディングはとても楽しく走れます。「スポーツ」できます。
クランクシャフトが縦方向なので、バンクに逆らう方向のジャイロ効果をエンジンが生み出しません。
このこともあるのか、車重からくる印象よりずっと軽やかに気分よく曲がっていきます。前輪も後輪もフレームも一体になってギュゥーンと曲がっていくのが大変気持ちいいです。
これはFZS1000の上位互換みたいな乗り味だわ…と思いました。エンジンは全然違いますが、曲がり方が似てます。17年間も乗ってた FZS1000に再び会ったみたいな、戻ってきました感がありました。

純正装着タイヤがツーリング向けということもあるんでしょうが、コーナリングに必要な手続きはスポーツタイヤを履いた(最終的には私はミシュランのPilot Power3を履いてました)GSX-S1000より多く必要です。
というかスポーツタイヤを履いたGSX-Sが手続きをいくつかすっとばして速やかにシュッと曲がっていく感じ、要するにチート的な曲がりやすさかな。スーパースポーツに近く、R1250RSよりずっとカミソリ感あるコーナリングをします。
R1250RSはコーナリングする際の手続きをすべて実施する必要がありますが、その手続きの実施が全くストレスにならず、むしろプレジャーを生み出します。曲がりにくいというわけではなくて、繰り返しになりますがギュゥーン、グィーンと曲がる。ちゃんとグイグイ曲がっていきます。
その時、正統な手続きを通しているからこその、Gやロール感が総合的に、なんというか「俺の操縦で曲げてる」という実感があるんです。ライダーはコーナリングに必要な手続きを「いつのまにかすべて実施して」います。これが楽しい。
R1250RSは十分速いバイクですが、それでも正直峠道で競争したらスポーツタイヤ履いたGSX-Sには置いて行かれてしまうでしょう。R1250RSも同じタイヤはいたらもう少し勝負になるかも。
ただ「競争」ではない、安全なペースでスポーツ的な走行を楽しむという領域なら、R1250RSの楽しさはGSX-Sに引けを取りません。(優劣ではなく、それぞれの個性があり、それそれ楽しい)

R1250RSは最新の上級バイクらしく電子制御スロットルで、走行モードがあります。レイン・ロード・ダイナミック・ダイナミックプロの4段階です。
最も過激なレスポンスを発揮するというダイナミックプロモードでも、GSX-S1000Fの反応よりはおとなしいです。まあこれはGSX-S側がスーパースポーツバイク譲りのエンジンなので納得です。
峠道ならダイナミックモードくらいが、R1250RSのキャラクターに合っている感じします。
街乗りですとロードのほうがよりおとなしいので楽かな、ただ、バイクの走行モードって、それぞれのモードでの走り方にそれぞれ習熟しなければいけないので、実はあまり好きじゃないんですよね。
同じ操作をしても、モードによってエンジンの反応が違う、これがどうもしっくりしない。古い人間だからかなあ。
雨天時にレインモードにしてレスポンスもパワーもずっと穏やかになるのは安全性を考えるといいことだと思いますが、それ以外の複雑なモードは、結局「自分に合ったモード」を一つ選んで、それに習熟して、あとはライダーのほうがシチュエーションに応じて自分の操作を調整する、ってことになるんじゃないかなと思います。同じ操作したなら、同じ反応をして欲しいんだよな…。

ところで、電子制御サスペンションの効果は絶大で、ありていに言って「高価な乗り心地」がします。にゅるにゅるストロークするのですが攻め込むときちんとダンピングしてます。いいもの感があります。
国産、たとえばGSX-Sにもこれだけでもつければ評価激変するんじゃねえかな、と思うくらいすごい。(でもこれ値段高そう…)

高速直進安定性はさすがアウトバーンの国の人、という感じでとても優れています。
これもクランクシャフト回転方向が効いているのかな。
車輪のジャイロとクランクシャフトのジャイロが直角になっていて、ヨーだけでなくピッチ方向の動きも抑える力が働きます。
ピッチ抑制にも効くから、より安定感があるのかなと。
1530mmっていう、ものすごく長いホイールベースも絶対影響してると思いますけども。
一般道でも高速道路でも、静かさも手伝って体感速度が低く、速度出ている気がしないのに実際はひどい速度だったりするのは注意です。
速い実感がないのに速いってのはGSX-Sと好対照ですね。

FZS1000は熟女のような色気があって、GSX-Sは若者のような快活さがあると別記事で書きました。
R1250RSはなんだろう。お母さんキャラでしょうか。
まったく急かさないエンジン。FZS1000も急かさなかったが、さらに急かさない。GSX-Sは急かしはしないものの、もっとイケるよ!というメッセージが届いていた。
R1250RSは、無理やズボラを受け入れてくれるけれど、やる気になった時は「しっかりやんなさい、準備しておいたから」とばかりに性能を引き出させてくれる。
ライダーを精神的に包み込んでくれる感じ?刺激が足りない、と思う人もいるかもですね。(そんな人はスーパースポーツを!)
これは個人の感想ですが、GSX-Sで流していると、特にGSX-Rを祖とするエンジンが基本的に「やる気満々」で、その超高性能エンジンの潜在力を発揮させられない腕前であることを心苦しく感じる時もあるのです。
そしてR1250RSだとそもそも「やる気満々」ということをライダーに感じさせないのです。
やる気がないわけじゃないんですが、クールキャラ。でも2気筒だから鼓動感はあったりする。
不思議系母キャラ?どんな性癖だそれは。

価格感について。
国産、特にスズキは「良いものを安く」というこだわりがあるように思います。
価格を落とすために本質ではない部分のコストダウンを敢行したりして「えっ、この価格でこの性能を!?」「できらぁ!」みたいな部分があります。素晴らしいですスズキ。
対して、BMWなど欧州メーカーは、高価な価格設定に見合った価値を消費者に納得させるために、周辺部分にも高付加価値な部品を採用したりして、「高いけど、まあ高いだけのことはあるか…」と思わせる努力をしている感じがします。
メーカーがスポーツカテゴリーとしているバイクなのに、R1250はクルーズコントロールやグリップヒーター、手動可動式ウィンドウスクリーンなど快適装備があります。
サスペンションは電子制御で秒間何百回の演算をして減衰を調整、スロットルも電子制御、そのためトラクションコントロールに加え走行モード設定も装備。ステアリングダンパーも装備。そしてクイックシフターも装備していて、ギアチェンジでクラッチ操作を不要にします。
もちろんETCも2.0を装備。メーターパネルはTFT液晶で、スマホ連携機能もあったりします。
GSX-S1000Fとの価格差はざっと100万円!くらいあるのですが、たとえばGSX-Sにエンジンとフレーム以外に同じくらいの装備を追加で盛り込んだら、価格差はぐっと小さくなるのではないでしょうか。(それでもBMWは多少割高かな…と思いますが)

サイドビュー

サイドビューだと張り出した水平対向エンジンが目立たず、ハーフカウルのスポーツバイクという感じです。

このサイドビューが一目で気に入って衝動買いしました。こういうカウルとメカニズムの視覚的なバランスに弱いみたいです。カッコいい。

エキゾーストシステムがキラキラしていて、地味目なカウルのカラーリングと対照的です。

スクリーンが大きかったりテールがちょっと長めだったりして、スーパースポーツのような「伏せ姿勢のライダーも空力部品として使う」というよりは、ライダーを風から守る」というツアラーな思想もあります。

シャフトドライブなのでチェーンがないのが、今までチェーンドライブなバイクにばかり乗ってきた私としては違和感があります。


フロントビュー

フルLEDランプでシャープな顔つきのフロントビュー。
ファイブスターストーリーズに出てくるモーターヘッド/ゴティックメードみたいな顔つき。金色のモデルもあり、それを見るともう一見ナイト・オブ・ゴールド(わからないたとえをしてしまいました)。
足元に大きく横向きに張り出している水平対向2気筒エンジンがトピックですね。
バンクするとき擦らんかな、とちょっと心配になるくらい張り出してますが、まあプロライダーならともかく私のような一般人がシリンダーヘッドを擦るのは、ほぼ転倒したときでしょうなあ…。

リアビュー

これも張り出したエンジンが特徴的…ですがライダーが乗っているとエンジンは見えませんね。
まあ、普通…でしょうか。タイヤの太さも大型バイクとしては普通なので、とりたてて迫力があったりはしません。

インストルメントパネル

あああ…反射が…

TFT液晶でとても見やすいです。最近は国産も高価格なバイクは採用が増えてきました。
車もメーターパネルがTFT液晶というのが高級車には増えてきましたね。
とても見やすいのですが、部品の寿命が心配ではあります。
モーターやギアなどの可動部品がないため、メカ的な故障はしにくいのですが、ハイテク電子機器なので、たとえば10年以上持つのかな…とか。電解コンデンサーとか大丈夫かしら。
また、バイクのメーターパネルは直射日光に触れたり、風雨にさらされますから、そういう状態での経年劣化に対してどのくらい耐久性があるのかが未知数です。
まあ壊れても直したり交換すればいいんですが、いざ壊れたときに交換部品がないとか、そういうリスクがありそうでちょっと怖いです。

さて、実用性では、TFT液晶なので表示デザインも自由自在で、ハンドルにあるスイッチ類を使って表示を切り替えることもできるため、発色だけでなく情報配置という意味でもとても読み取りやすいです。
燃料残量と航続距離を切り替えて表示するのですが、たしかにそれで困らないのですが、個人的な嗜好としては、この2つは同時に表示しておいてほしいですね。
回転数は、現在回転数が大きな文字に拡大されるとか、レッドゾーンがエンジンが冷えているときは低い(5000RPM)回転域から赤くなってるとか、TFT液晶の機能をうまく使っています。
耐久性だけ不安なのですが、それ以外はとても見やすくてよいです。
アナログメーターも好きなのですが、こういうのもSF系アニメに出てくるコクピット感があってわくわくしますね。


エンジン

BMW伝統の水平対向2気筒、いわゆる「ボクサーツイン」エンジン。100年近い伝統があるそうです。
今は水冷化され、とは言ってもシリンダーが横に突き出ているため空冷効果もあてにしていて、空水冷というそうです。
吸気側可変カム機構シフトカムを装備したDOHC、1250ccの大きなエンジンになっています。
BMWのバイクといえばGSというバイクが代表例で、それにも水平対向2気筒エンジンが搭載されていますよね。
ピークパワーはGSX-SやFZSからは見劣りしますが、まあそれでも私のような一般人から見れば使い切れない領域ではあります。
このシフトカム化された1250ccDOHC空水冷ボクサーツインエンジンは、それ以前より格段に扱いやすくなったとのことですが、極低速のフレキシビリティは(ギア比が高いこともあり)やはりFZSやGSXの4気筒エンジンには及びません。まあ爆発回数半分ですからね…。
低速〜中速のトルクは見事なもので、低速から高速まで実用域で非常に楽しく走れる素晴らしいエンジンといえましょう。

1250cc二気筒ですから1気筒あたり625cc。ガソリンエンジンだと、1気筒あたりはこのくらいのサイズを超えると効率が悪くなるはず。
1気筒あたりの排気量が大きすぎると、爆発の火炎伝播が燃焼室の隅々まで達する前にピストンが本格的な下降を始めた結果、混合気の局部的な密度が下がったりして、燃料がきれいに燃え切らず煤が残りやすくなります。
そのためか、BMWの説明書には「定期的なエンジンクレンザーの使用を推奨」とありますね。たぶん高効率の限界の排気量なんだろうなと。
スズキのVStrom1050は2気筒で1気筒あたり525ccということになるでしょうが、スズキはスパークプラグを1気筒あたり2つつけてます。これもきっとビッグボアゆえの燃え残りやすさの解消のためと思います。

水平対向2気筒なので、前後から見ると左右対称ですが、真上から見ると対向シリンダーがクランクピン分オフセットされています。
水平対向と一見似ている、180°V型の場合はオフセット値はコンロッド幅だけになるはずで、水平対向だからこその大き目なオフセットですね、

熱くないか?という疑問もあるかと思いますが、意外と熱くありません。
最も発熱するシリンダーヘッドをフレームに抱え込んでおらず、熱が走行風で散らされるため、そりゃまあ熱は来るんですが、大排気量車にありがちな「太もも内側が火傷しそう」とかそういう熱さはありません。スネはあったかいですけど、普通の姿勢で走っている分にはスネとシリンダーの間にはそれなりの空間があるので、ヤバいほど熱いって感じではありません。意外でした。
でも私が乗ってきた大型バイクはどれも熱くなかったですね。FZS1000も、GSX-S1000Fも。特にGSX-S1000は高発熱量の高性能直四を熱伝導率の高いアルミフレームに抱え込んでいるのに、真夏でもエンジン熱が体に伝わって熱いということはありませんでした。渋滞でラジエター冷却ファンが回っても(とても耳障りなサイレンみたいな音で回る)、熱気がもわぁ〜とくる、とかもなし。
気遣いの細やかさはさすが最新の日本製という感じでしたね…。

変速比や減速比はハイギヤード・ワイドな感じで、クルージング向けのギア比でもありますね。GSX-Sはファイナルも低く変速比もスーパークロスでしたが、それよりはファイナルも高く各変速比もワイド。(本当はワイドというほどじゃないんですが、GSX-Sがスーパークロスだったので比較するとワイドレシオに感じます)
100Km/h巡行は3400rpm?くらい。(メーター的に4000rpm未満は詳細がわからない)
GSX-Sだとうっかりと街乗りでも6速に入ってたりしたのですが、R1250RSは街乗りだと2速、せいぜい3速という感じです。


クイックシフター

ギアチェンジの際にクラッチ操作しなくてよい機構です。

ダウンシフト時も上手にブリップアップしてくれてスムーズにつながります。とてもよくできてます。 もっとスムーズなクイックシフターもありますが、2気筒のトルク変動の大きさを考えるとこの機種のクイックシフターもかなり上手にチューンしてあると思います。

フレーム

鋼管製のダイヤモンドトラスフレーム。
ハイテク感はアルミツインスパーのほうが上に感じますが、このフレームも剛性バランスがよくできていて、「前輪も後輪もフレームも一体で曲がっていく」感じを出しています。
アウトバーンの国の大型バイクなので、200Km/hを超える超高速域での安定性はお墨付きでしょうが(出してません、念のため)、前後の素晴らしいデキの足回りとこのフレームで、ワインディングでのスポーツ感も上手に演出しています。

エキゾーストシステム

2気筒なので4気筒エンジンよりはシンプルなエキゾーストシステム。
大きなピストンが断続的に排気を押し出すので大きな気圧変動(脈動)があり、パイプの接続を工夫することで、その気圧の変動をうまく使って、よりエンジンから排気を効率よく輩出できるように工夫しています。

クロームメッキが施されたきれいなエキゾーストパイプで、必要以上にコストをかけて高級感を出している感じ。排気ポート付近はエンジン熱で焼けて変色します。クロームメッキならではの焼き色も綺麗で、これもいいもの感につながっています。
巨大なサイレンサーもクロームメッキで高級感あります。しかしかなり重そうです、エキゾーストシステム全体で10Kgはあるんじゃないかな。
あまり跳ね上げられてなくて、これはサイドパニアケースなどを使うときに邪魔にならなくてよいです。

音は、もうちょっと静かだと思っていたのですがアイドリングでは案外鳴ります。
136馬力を120馬力くらいに落としていいから、もうちょっとアイドリング静かにならんかな。
朝、ツーリングに出発するときのエンジン始動時、ご近所の耳が気になる。
エンジンが冷えているとアイドリング回転数が高めになるため、余計に大き目な音に感じます。

とはいえ、走行中は気になりません。ギア比が高いせいもあり、走行中のエンジン音や吸気音はかなり抑えられていて、とても静かです。
これは長距離走った際の疲労度合いに効いてきます。


シートと燃料タンク

日本正規輸入されたモデルは標準がローシートでシート高760mmというとても低いもの。小柄な日本人が、ツーリングで大荷物を積んで使うときに立ちごけしないように、という考慮なのでしょう。
欧州(ドイツ本国)標準は820oのシート高でして、つまり日本仕様はなんと6cmも低い!こんなに違うと、運転姿勢もかなり上体が起きてしまって前輪荷重が小さくなり、ハンドリングにも大きく影響が出ると思います。
また、(スーパースポーツではない)ロードスポーツモデルとしてはR1250RSは比較的ステップ位置が高いこともあり、膝がかなり窮屈に感じます。

なのでせめてシートは本国標準にしたいところ。
私はシート高さ840mmのスポーツシートを取り付けました。えらくお高いBMW価格でした…。
そのスポーツシートにまたがった感じの画像も撮影しています。身長181cm、体重80Kgです。ちょうどいいかな。膝も楽です。
スポーツシートは高さだけではなく形状もちょっとスリム目になっていて、シート上でアクションしやすくなっています。
ちょっとスリムですがやわらかくコシがあり、尻が痛くなったりはしません。ここは正統にコストをかけて調整・洗練してくれたみたいでとてもうれしい部分。
スポーツシートの上面はまっ平らで、後ろ目に座っても前にずり落ちてくるようなことはなく、尻の位置を好きなように調整したまま乗っていられます。

このスポーツシートは「別売オプション」なので、標準でついてくる760mm高のローシートも納品されます。
比較画像も撮影しました。ぐるりとえぐられてる感じですね。
どうしようこれ…。ツーリング荷物満載時には足つき優先で付け替えましょうかね…。

タンデムシートも大きく幅広で、尻がデカい大柄なオッサンがタンデムしても大丈夫ですし、荷物を積むにも平らで広いので積みやすいです。

燃料タンクは18リットル。航続距離はけっこう長く、400Kmに迫る場合もあります。


前輪周辺

ブレンボ製のブレーキキャリパーをラジアルマウント。ペータル形状ではない円形のディスクブレーキ。効きは普通によく効きます。
標準でメッシュホースのようで、タッチがかなりカッチリしていて剛性感があります。価格上乗せ分のフィールって感じでしょうかね。
もちろんABS装備。

フロントサスペンションはBMW独自のテレレバーではなく一般的なテレスコピック式の倒立。だからサスの基本挙動はGSX-SやFZSと同じで違和感はありません。
日本向け正規輸入品は電子制御サスが標準装備で、ゴールドの倒立フォークが電子制御サスの証。
プリロードから減衰まで走行モードに応じて自動調整してくれます。
この自動調整がすごくいいデキで、乗り心地と操縦性を見事に両立しています。

フロントサスのサスストロークは140mm。FZS1000と同様に長い前脚で、ねちねちと路面をトラクションします。


後輪周辺

シャフトドライブとパラレバーというBMW独自のリアスイングアームシステム。片持ちですね。
シャフトドライブはチェーンドライブと比べると挙動に違和感がつきものだそうですが、少なくとも私のような一般人が乗ってもその違和感がわからない程度には消しています。
とても自然な駆動感で、シャフトドライブだなあ、と感じるようなことはほぼありません。
チェーンメンテナンスが不要なのはうれしい点ですね。

リアサスも電子制御で、これもとてもよいデキです。「おおうこれは高級なサスだわ」と思うような乗り味になってます。
フリクション少なくにゅるにゅるストロークして乗り心地抜群なのに、攻め込んでいっても腰砕けにならずしっかり踏ん張る不思議な足。
リアのホイールトラベルも140mm。長い脚です。(FZS1000が135mm、GSX-S1000が120mm)

イニシャルも、ライダーの重量や荷物重量から判断して自動で設定してくれます。

足回り特性の一貫性という意味では通常のサスの方が上なのですが(なにしろこの電子制御サスは低負荷時と高負荷時で性格が変わる感じがあるので、ある意味で裏切られる感じになる)、この快適さと運動性能の両立ができることを知ってしまうと、一貫性が多少なくて不思議な感じあっても、まあいいかな…とか思ってしまうくらいにいいです。

リアブレーキもブレンボ製です。

標準装着タイヤはメッツラーのロードテックZ8Mインタラクトという銘柄で、ツーリングスポーツタイヤという感じです。
キャラにあっています。


ハンドル回り

日本向けはナビホルダーが標準でついてきまして、それじゃということで純正ナビも付けてみました。これも結構なBMW価格。ナビの中の人はガーミンです。
セパハンっぽいですが、左右が連結されている特殊なデザインで、トップブリッジから全体が浮いているので、実質バーハンドルでしょう。

あまり下方向のタレ角はなく、このへんもバーハンっぽいところ。マシンを抑え込みやすく、アクションするのにちょうどいい、けれどリラックスした姿勢のちょっと前傾になるいい位置にあります。

凝ったデザインで高級感ありますが、庶民視線だと、ふつうのバーハンでいいからもうちょっと安くしてよ、と思わなくもないです。
まあただ、買ってしまった後なら、目に入る部分が凝ったデザインなのはうれしいものがありますね。いいもの買ったぜ感。

機能的な欠点としては、普通のバーハンドルであればいろいろ汎用のホルダーを取り付けられるのに、この凝ったデザインのせいでかなり工夫が要るということです。
この画像のようにUSB電源程度ならいいんですが、スマホホルダーとかしっかり固定したいものをつけたい場合はすんなりいきません。

いろんなボタンがついています。TFT液晶メーターパネルが多機能で、ジョグダイアル?みたいな左グリップ部の部品で様々な機能を呼び出して使えます。
電子制御スロットルなので、スロットル開閉用の物理ケーブルはありません。信号線はおそらくハンドルバー内部を通っていると思います。


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