Kawasaki KSR-II ご紹介
2004年9月29日

埼玉県は上尾市にお住まいのH?さんから譲り受けたKSR−IIです。
友人と、軽トラで引き取りにいったら道に迷ったり、関越自動車道の三国トンネルが事故で通れなくて軽トラでヒーコラいいながら三国峠を越えたりしました。

私が住んでいる長岡市、それなりに田舎でして、メインバイクのFZS1000で地元の「いつもの道」を流していると、気になる脇道がいっぱいあるのです。
気になる脇道のほとんどは、幅が狭く、また未舗装の道。
クルマでいくにはちょっと狭すぎ、FZS1000でいくには砂利道はちょっと…。
てなことで、小さくて軽いオフロードマシンが欲しかったのです。
そこで、H?さんから二年ほど死蔵なされていたKSR−IIを購入しました。
不動車だったのですが、3週間くらいかけてリストアされ、ようやく今日、公道デビューです。(有給取って実家の町の役場までナンバー取りにいってきました)

ただ、KSR−IIはタイヤが小さいため、走破性そのものは高くありません。
荒れたオフロードをかっとぶのには不適です。
オフ用というより「オフロード走行可能な市街地バイク」という感じでしょうか。

かなり活動的でナマイキなルックスのこのKSR−II、とりあえず通勤快速&近所の林道探検っていう用途で使います。
小さいですが、乗って見ると結構走ります。
楽しーーーッ!

サイドビュー。
チビッコギャングな感じです(どんな感じだソレは)。
とても小さなサイズですが、格好はいっちょまえです。

オフロードレースマシンをぎゅっとデフォルメしたみたいで可愛いですね。
しかし可愛いだけじゃなくて、市街地では交通の流れをリードするくらいの瞬発力を秘めています。
…瞬発力しかないですけどね(笑)

これもリアが跳ね上がってますね。
まあオフロードの場合はそういうものなのですが。
なんかリアが跳ね上がっているバイクしか乗ってない気がする…。

フロントビュー。
オフロード風味なのでスリム&ライトな感じです。
空気をラジエータに当てるためのシュラウドと、ライトカウルのゼッケンエリア(KSRと書いてあるところ)がナマイキな感じを醸してます。
小さなライトはオフロードマシンでは結構よくあるタイプです。
これは、オフロード走行は、ジャンプしたり、大きなアクションを伴う場合が多いため、ハンドル周りを軽くしたい(もちろん全体も軽くしたい)という要求からのものです。
ちなみにこの小さなライト、消費電力は25ワットの白熱球で、すっげぇ暗いです。
この画像でランプが光っているように見えるのは、カメラのフラッシュを反射しているためです。

丸いミラーは小さくて視界が狭く、結構見辛いです。
後ろから接近してくる白バイの発見にはあまり役立たなそうです。
私が座高が高いせいもあるんですが、もうちょっと上下に長いと嬉しい。
ミラーは、大きなものに換えたいな…格好わるいですけどね、巨大なミラーは(笑)

ライトカウルにクリア塗装がされていないのはカワサキのオフロードマシンの伝統で(ぉぃ)、ここだけものすごく色あせしてます。
KSR−IIが原付二種だから、というわけでもなく、200ccや250ccのオフロードマシンもなぜかここだけクリア塗装されていない…。
これはアレですか、やはりその、カワサキだからですか。(ナニが)

スリムで可愛い後姿。
やはり障害物が多いオフロードを走るマシン(をデフォルメしたマシン)だけあって、できるだけ突起がないようなつくりです。
マフラーの排気口が下を向いているのは、これが2ストロークエンジンを搭載しているからです。
オイルの燃えカスを排出しつつ走るので、すこしでも下向きにして巻き上げないようにしています。

黄色いナンバーは原付二種の証。
ちなみに50ccまでは原付一種で、白い小さなナンバープレート。
それを越えて、90ccまでが、黄色い小さなナンバープレート。
それを越えて、125ccまでが、ピンクの小さなナンバープレートです。
黄色とピンクが「原付二種」という区分になります。
この色つきのナンバー、市町村役場にて交付されるのですが、市町村によって微妙に色合いが違います。
この塩沢町のはレモンイエローって感じですが、長岡市のはもうちょっとゴールドっぽい色合いです。
この場合は、ライムグリーンの車体色にレモンイエローのナンバーカラーで、柑橘系カラーリング?

三角形のマークは、原付二種だというサインです。
変な宗教のシンボルではないのであしからず。
(そういう質問を受けたことがあるのです(苦笑))

フロント周り。

ナマイキにも倒立サスペンション!
FZS1000にもない装備です(笑)
まあ、性能は所詮原付のサスですから、私のような重量級が乗って下りの峠で攻めたりすると底付きを起こしそうになります。
しかし見た目のカッコよさはすばらしい。
大好きです、こういうこだわり。
おもちゃみたいなノリですが、それだけにディティールには凝っている感じですね。
ストロークというか、ホイールトラベルはサイズからみれば大したもので、130mmあります。
(ちなみにFZS1000のフロントホイールトラベルは140mm、それより1センチ小さいだけです)

タイヤサイズは100/90の12インチ。ちっちゃー。
スクーターと同じくらいのサイズです。
でもナマイキにチューブレス。
指定銘柄はヨコハマゴムのE806。
しかしですね、ヨコハマゴムは現在二輪用タイヤから撤退していたりして…(汗)

フロントのディスクブレーキの径は210mm。
ピンスライド式の1ポットキャリパーではさんで減速。
車重が小さいため、必要にして十分なストッピングパワーを発揮します。

リア周り。
ナマイキにもリンク式サスペンション。
ナマイキにもリアもディスクブレーキ。
ナマイキにもスタビライザー付き!

スタビライザーというのは、スイングアームの上にある、ナナメになってる棒のことです。
スイングアームのねじれなどを抑えるための補強装備です。
ちなみに、FZS1000にはありません(笑)
ルックスがとても本格派なのですね。やはりナマイキだ。
リアのホイールトラベルは120mm。
この数値も、サイズからみればかなりがんばっています。

リアのタイヤサイズもフロントと同じ100/90の12インチ。やっぱりちっちゃー。
リアブレーキ径はフロントよりもちょっと小さくて184mm。
十分にコントロールできるブレーキです。

KSR−IIのナマイキッぷりを決定付けているのがこのエンジンユニットです。
格好は十二分にナマイキなKSR−II、しかし格好だけじゃなくて走りだってナマイキです。

2サイクル水冷単気筒ピストンリードバルブエンジン。
そう、ナマイキに水冷なんですなこのバイク。
79ccの排気量から10馬力(カタログ値)を搾り出す強心臓です。
この排気量としては、案外低速もあり、そしてそれなりに高速まで伸びます。
2ストロークの軽快な「バイイィーーーン」って音とともに、見た目を裏切る加速を見せます。
こんな「ちまっこい」マシンですが、がんばれば100Km/hを超えるスピードを出すんです。
(危険なので公道で分不相応ながんばりはやめましょう)

そしてエンジンと一体になっているギアボックスはナマイキにも6速。
メチャメチャにクロスな設定で、シフトアクションが忙しいです。
シフトアップを擬音にするとこんな感じ。(バィンがアクセルを開けた音、カチャがシフトアップの音)
「バィンカチャバィンカチャバィィンカチャバィィィンカチャバィィィーンカチャバィィィィーー−ーーー」
あっという間に6速まで上がり、幻の7速を使おうとしてしまいます(笑)

画像の赤い線は、H?さんからお譲りいただいたときには既に装着されていたノロジーホットワイヤーです。
始動性向上のために装着なされたそうです。

KSR−IIは定員1名。
コンパクトでスリムなシングルシートを装備しています。
ブルーのカラーリングとKawasakiのロゴが素敵です。

オフロードでのアクションは、立ち上がって行うことが多い(スタンディングポジションといいます)ので、立ち上がったときにも邪魔にならない設計になっています。
しかしそのスリムなシートというのは、長時間座っているとお尻が痛くなるという諸刃の剣です。
友人曰く
「KSR−IIのシートは、長距離乗るにはケツのスペアが要る」
……。
そうかもしれません(^^;

シンプルを絵に描いて額縁にいれて応接室にかざったようなメーター。
スピードメーターしかありません。
しかも、距離計が、オドメーター(積算計)しかない!
トリップメーターがないんで、燃料残量の管理がしにくいです。
でも、ターン、ニュートラル、オイル、温度などの警告灯はひととおりそろっています(そりゃそうだ)。
スピードメーターは110Km/hまで目盛られています。

キーポジションもONとOFFしかないという割り切りっぷりです。(ハンドルロックは別のところにあります)

古いバイクのため(車体番号からすると1990〜1993年に製作。うわ。10年以上前なんだ…)、国内向けの原付なのに左グリップ(下の画像)にはライトのON/OFFスイッチがあります。
青いスイッチの右のほうがそれです。

ウィンカーのスイッチも古さを感じます。
プッシュキャンセルじゃないんですこれ。慣れるまではちょっと戸惑います。