Kawasaki KSR-2 ご紹介
2021年4月18日

(インプレッション・レビュー)

2021年3月に納車された KSR-2。私にとっては2台目のKSR-2。(一台目はこちら。1台目は初期型です)
2022年8月まで所有していました。
めちゃめちゃカワイイですよねえ。
これと互角のカワイさは現行ではモンキー125くらいじゃなかろうか…。

小さいオフロードマシンが欲しいということでGSX-S125からの乗換候補になったのは旧いモデルではCRM-80とKSR-2。あと現代の125cc4ストロークオフロードマシン。
なんやかんやあってKSR-2にしました。

今どき2ストロークエンジンですよ。
しかしちっちゃくてカワイイよなあ(2回目)

私が買ったこの個体は最新型!ですが1998(製造終了)年製。もちろん中古でしか手に入れられません。
レッドバロンで商談フリーのが全国3台しかなかったのですが、一番キレイなヤツを買いました。
前オーナーが大事にしていたようで、外装がとてもきれいで、とても1998年製に見えない状態です。

穏やかなKSR110からしかご存じないかたには意外かもしれませんが、もともとKSRは「小さいくせにメチャメチャ速い」生意気娘として有名でした。
「Nチビ」として同じく小さくて速いことで有名な「ホンダNSR80」のオフロード版的な位置づけです。
同じようなヤツにヤマハのTDR80もいました。が、すっかり忘れていて候補に上がらなかった…。

旧い年式のバイクの中古購入なので何人のオーナーの手に渡ったのかわかりませんが、私が入手した時点で結構カスタムされていました。
そのへんもご紹介します。

はいかわいい。(バイクが)

ライダーは身長181cm、体重が75Kg。またがるとこんな感じです。
ライダーが日本人としては大柄なこともあって、バイクのカワイさが引き立ちますね。
サーカスの熊。バイクがかわいそう。そんな声も聞こえてくる気がします。(被害妄想)

こんな小さくてカワイイバイクが見た目よりずっと俊敏に走るんですよ!
萌えますよね!

一応ルックスはオフロードバイク、ということでこんな道も走れます。
とはいえKSRは公道用ミニバイク。
エンジンは80ccとはいえ2ストロークですから十分以上にパワフルですが、サスペンションストロークやタイヤサイズは、あまり本格的なオフロード走行に向いていません。
とはいえ、大きなバイクや乗用車では走ろうと思わないところに入っていけるのも確か。
このサイズだから、この軽さだから気軽に遊べるというステージもあります。


パワーユニット

80ccから純正状態で最高出力10psを絞り出す強心臓。
普段はシュラウドに覆われていて見難いのでシュラウドを外して撮影。
2ストロークなので見た目も実際もシンプルです(カムシャフトなどがありません)。
水冷式で2ストロークの熱を管理しています。
ラジエーターにファンが付いてないので、渋滞時は注意が必要です。

Kawasakiのロゴが刻印されているのはオイルポンプカバーで、そこから生えている緑のホースを通って2スト用のエンジンオイルが混合気に混ざる仕組みです。

そしてキックスターター。
ペダルが映っていますね。セルモーターなんてありません。はい。
1998年製の80ccバイクですからそういうものなのです。

さらにキャブレター燃料供給です。
いまは原付でもFI化されていますが、この子は1998年製の80ccバイクですからそういうものなのです。

今気が付いたのですが、ミッションオイルフィラーキャップがアルミ削り出しのに替えてありますね。


インストルメントパネル

時代を感じますね。シンプルです。回転計もトリップメーターすらありません。
回転計追加を含めメーターカスタムは定番なのですが、これは純正のまま。
走行距離は購入時に9159Kmでした。

トリップを付けたい、ということで交換する人は結構います。


エキゾーストシステム

購入時から装着されていた、プロスキル製のアップチャンバーとサイレンサー。
自分で替えたわけじゃないし昔の品だと思うので詳細不明ながら、おそらくレース用です。

…というのは、「これが公道用だとしたら 完全に 頭 お か し い 」という感じのピーキーな特性だからです。

パワーバンドに入るまではパワーが控えめですが、回転数が上がってパワーバンドに入るとメチャメチャ活発になります。
そう、いかにも「レース用のチューンド2ストロークエンジン」という性格。とても面白いです。
でも純正に戻すかも…。純正のエキゾーストシステムだと、2ストにしては中低速から力があってそれはそれで扱いやすくてよいのです。

このエキゾーストシステムだと、私ではうまくウィリーができません。
パワーバンドに入れば前輪は簡単に持ち上がるんですが、その領域が狭いので、ウィリーのバランスを保ったまま維持ができないのです。

しかしこのピッカピカのチャンバー、ルックスが抜群にカッコよくて、黒塗りの純正品に戻すのもためらいがあります。


フロントブレーキ

トキコ製のピンスライド式2ポッドキャリパーに換装されています。
多分セローなどに使われているキャリパーだと思います。
KSRは標準は後輪と同じ1ポッドキャリパー(画像右下)で結構貧弱なのですが、歴代オーナーの誰かが強化していたようです。
効きは自然で、ノーマル時のような頼りなさはかなり軽減されています。

ホイール

KSR-2はもともと鉄板をプレスしたホイール(画像左下)を履いているのですが、このKSR-2はアルミホイールを履いています。

おそらくタイカワサキのKSR110に使われていたものでしょう。エンケイ製です。
KSR-2純正のプレス鉄板のも趣がありますが、このホイールのほうがカッコイイですね。


シート

定員は1名です。
シート表皮が替えられています。純正シートの表皮には「Kawasaki」のロゴがあるんですが、これにはありません。
KSR2のシートは、ケツが痛くなると評判の悪名高いシートです。
ですがこれは表皮が柔らかくなっています。
おそらく中身のウレタンは変わってないと思うのですが、表皮が柔らかいだけでもケツは痛くなってません。全然違います。
歴代オーナーの誰かがあまりのケツの痛さに表皮張替えしたんじゃないかと思います。
素晴らしい。

C.D.I

キャパシター・ディスチャージド・イグニッションの略でC.D.I。点火時期の制御を行う回路です。
これも換装されていました。POSHのRacing スーパーバトル C.D.I。
高回転時の点火時期進角を進めて、レース用チャンバーと合わせて高回転のパワーを上げる、定番のチューニング部品です。

これとチャンバーの相互作用で、公道でつかうなら 頭 お か し い 感じのパワー特性になっています。


リアキャリア

こちらも歴代オーナーの誰かが装着していたリアキャリア。
ラフ&ロード製のRally591というキャリアです。アルミ製。
サイドにある取っ手みたいなバーが見た目上はアクセントになっていますが、このままだと幅が広い荷物が積めなくもなっています。
ただこれは外せるので、どうしても幅広の荷物を載せたいときは外してしまえます。上下逆につけることもできます。
さすが安全と信頼のラフ&ロード製。

ミラー

左側が、歴代オーナーの誰かが取り付けていたミラーです。
青い反射面がオシャレで、形もシュッとしていてカッコよいのです…が、私の体格には全くあってなくて、後方視界に非常に難がありました。

で、あまりにも危険を感じて、自分で交換したのものが右の丸いミラーです。
オフロードバイク用としては定番の「TANAX製 ナポレオン ラジカルミラー」です。
前のKSR-2にも同じものを付けていました。後方視界は正常になりました
あとラジカルミラーは根本がピロボールジョイントになっていて、転んだりしても折れないのがオフロード走行を考えるとポイント高いのです。

反射面に映っている文字のサイズが全然違うのかわかりますか。
左のミラーは拡大鏡になっていて、ただでさえ鏡面が狭いのにさらに視野が狭かったのです。

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