K&N パワーフィルター

タンクの下あたりに、普段は隠れています。
サイドカバーを外して、撮影しました。
ジャバラのようになっている外観が特徴的です。
K&Nはフィルターの老舗で、耐久性や信頼性はピカイチだと思います。
ノーマルの、箱状のエアクリーナーと比較すると、中低速のレスポンス、そして高速の吹けが向上しているように感じます。

エアフィルターを換えるのは、吸入抵抗の低減を狙ってのことです。
エンジンの内部でガソリンが爆発するには、空気を吸い込まなければなりません。
空気が抵抗なく大量に吸い込めれば、それだけ沢山のガソリンを燃やすことができ、パワーが向上するというリクツです。
性能を追求すれば、フィルターなし(いわゆる「ファンネル」)が望ましいわけですが、しかし、公道を走る以上、雨の日もありますし、また埃が多いところも走ります。
そんなわけで、私はフィルターを付けています。

このフィルターはセッティングがややシビアです。 これがキャブレター(気化器・霧吹きみたいにガソリンを空気に混ぜる装置です)に接続され、ここから吸入された空気がガソリンと混ざり、エンジンに導かれる訳でして、その空燃費(空気とガソリンの比率)の調整を、キャブレターにある「ジェットニードル」というパーツで行います。
春先にセッティングを行うと、真夏には再セッティングが必要になります。そして秋にまたセッティングします。
これは気温によって空気の密度や湿度などが変わることによって、少しずつ空燃費を調整しないとパワーが弱くなるからです。
また、高山などにいくと気圧が変動しますから、場合によってはセッティングが必要になります。
燃料が濃い(リッチといいます)場合はパワーが出ませんし、プラグが濡れてしまって(カブるといいます)エンジンがかかりにくくなってしまいます。
しかし本当に怖いのは燃料が薄すぎる(リーンといいます…余談ですが、リーンバーンエンジンは文字どおり、リーンなバーン=薄い燃焼をさせるエンジンなのです)ときです。
燃料が薄すぎると、回転数が上がりません。吹けあがる途中で、エンジン回転がなにかにひっかかるような感じになります。
そこで無理に回しつづけると、ひどい場合はピストンが融け、エンジンの焼き付きを起こします。
薄いほうが燃焼温度が高いんですね。
とはいえ、普通にのっている限りは、そうしょっちゅうセッティングに追われるようなことはありません。

レスポンスは向上し、コーナー立ち上がりのアクセルオンが楽しくなります。
特に、5000rpmあたりから、(ノーマルマフラーなら)排気音を圧倒して、「クォ〜〜〜〜ン」と響く吸気音を聞きながら走るのも凄く気持ちいいです。もう「幸せ〜〜」ってカンジです(またそれかい)。
#さすがに今のマフラーの排気音を圧倒するような音は出ませんが(^^;